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2005年より審査方法が変わり、「存在」というテーマを定め、作品及び作品ファイルにて検討をいたしました。その結果、見事グランプリに輝いた若手アーティストである宏二郎さんに作品やこれからの展望などを伺いました。

プロフィール
2001年東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業。2000〜2003年石井啓一郎ヴァイオリンリサイタル同時開催個展(東京文化会館他)。2003年宏二郎展−そこに−(gallery J2)。2005年グループ展(新宿・小田急)。
2007.1/15よりART BOX GALLERYにて個展

多くの公募展からART BOX大賞展を選んだのはなぜですか?

公募展を色々見ていて、自分がここ数年ずっと取り組んでいるテーマ「存在」とARTBOX大賞展の課題テーマが一致したので。 受賞記念として個展を行う事についてはどう思われますか?
個展ができることはありがたいです。特に銀座という場所ですので、様々な人々に見ていただけるという期待もありますね。Q3: 油彩を描くきっかけとなったことはありますか?
小さい頃から絵を描くのは好きだったのですが、高校に入ってから美術部に所属して本格的に油絵を描き始めました。その頃は我の強い、暗い絵ばかりでした。今の絵はどちらかというと一歩引いた感じの画風の絵だと思います。また、以前は概念から考え始め、考えすぎで頭が痛くなった経験があったので、そういうものを一時期全て取っ払い、感じるものを描くようにしました。最近は概念や知識などより、やはりそういう自分の感覚を大切にして描くようにしています。Q4. 作品について教えて下さい。
うつろいゆくもの全てに惹かれ、その瞬間や時間の流れを表現しています。花などの枯れ始める瞬間が特に魅力的だと感じ、よく描いています。最近では枯れてしまったものや枯れてなくなってしまったものやそこにあったものが取り除かれた後なども描いています。また、自分の記憶の残像というものも絵に写し取っています。Q5. 作品の技法について教え下さい。
マチエールで見せる表現をしていたこともありましたが、ここ数年、フラットで平面的な絵に落ち着いてきました。よく「写真的」と言われるのですが、写真とは違うリアリティを求めています。また、背景などはグラデーションの効果で空間表現を意識しています。はっきりした色使いより、曖昧な色味を好みます。特にグレーなど、物にも空間にも成り得ないようで成り得る色。モチーフと背景の境界が曖昧で「亡霊の如く、対象物が佇む」ような画面を創り出すようにしています。
Q6. 影響を受けたアーティストはいますか?
昔は、エゴン・シーレやフランシス・ベーコンが好きでした。それに、高校三年生の頃に、山陰地方を一人旅していた時に立ち寄った金沢の石川県立美術館で洋画家・鴨居玲の作品に出会ったことが大きかったように思います。その時、「蛾と老人」という作品の前に立ち尽くしてしまった記憶があります。とても印象深く、この画家の作品との出会いにより、絵の道に進もうと決心しました。
Q7. これからどのような形で活躍していきたいですか?
展開はあると思いますが"予想はできません。これもうつろいゆくものですから、今後どう変化していくかは定まっていません。ですが、作品の不完全さを糧に、人の心に残るような普遍性を持った作品制作をしていきたいです。

ART BOX大賞展について
ART BOX大賞展は、新人アーティストの登竜門として意欲的なアーティストのサポートを目的とする公募展です。
次回 は'07.6.30応募締切 第16 回 結果
※月刊ギャラリーに紹介されました。

宏二郎の自分自身の作品もまたうつろいゆくもののひとつと捉え、「存在への問い」が込められた印象的な作品(新作16点を含む全20点)を二週間にわたり展示・販売いたします。作品一覧
そこにあるもの 習作-39 -虚実の狭間に-
このぼんやりと浮かび上がるモチーフを見て、何が描かれているのか、観る人はイメージを膨らませるようにじっくりと対象物を覗き込みます。するとガラス張りされた額装に、観る人自身の顔が映り込みます。そうすることで、観ている自分自身の存在も意識させてしまう不思議な作品です。

そこにあるもの習作-44−硝子の群像− \210,000
硝子の透明感は希薄な感じを与え、割れて壊れてしまう脆さがあります。また、それぞれが主張しているのか、していないのかよく分からない、そんな硝子の群像です。

そこにあるもの習作-47−記憶の残像−
実際にはもうなくなってしまったモチーフを「記憶の残像」として描いています。確かにそこに存在したもの…消滅しつつあるその魂ともいうべき残像をとらえて。

物静かでマイペースタイプの宏二郎さんの人格がそのまま作品に表れているように感じました。自分の方向性をしっかり見つめ、まっすぐに淡々と制作していくその姿勢が自然と作品に純粋性を漂わせるのでしょうか。研ぎ澄まされた感性が私達に新鮮な印象を与えました。テーマやコンセプトがしっかりしていて、独自の技法も確立しつつある若きアーティストの今後に期待が寄せられます。また、宏二郎展に引き続き開催予定の準グランプリ受賞記念中村英夫展、許南哲展、芹田紀恵展にもご注目下さい。

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