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2005年より審査方法が変わり、「存在」というテーマを定め、作品及び作品ファイルにて検討をいたしました。今回は、受賞記念展 Part3 として準グランプリに輝いた韓国・釜山出身の許南哲さんの日本画に対する思い入れや今後の展望についてお話を伺いました。

プロフィール
1964年韓国・釜山生まれ。1989年韓国国立釜山大学校芸術大学韓国画卒業。1991年来日。1995年東京藝術大学大学院日本画研究科卒業。2000年三渓園日本画大賞展入選。個展多数。
2007.2/20よりART BOX GALLERYにて個展

多くの公募展からART BOX大賞展を選んだのはなぜですか?

今までそれほど多く公募展に出品したことはなく、ART BOX大賞展は入賞すると個展を開催してもらえることが魅力に感じました。 受賞記念として個展を行う事についてはどう思われますか?
東京での個展開催は実に9年ぶりです。昔は勢いで展覧会をしようと思ったこともありましたが、その後、まとまった作品発表について慎重に考えるようになってきました。でもちょうど一年くらい前から自分の絵画の方向性も決まりかけ、そろそろいいかな、と思い始めた矢先の受賞でしたので、個展開催の機会を与えて頂きとても嬉しいです。 日本画を描くきっかけとなったことはありますか?
小さい頃から絵だけは苦労せずに上手く描くことができました。他の科目の勉強とは別で、絵画だけは好きでしたので、高校生の頃に美大へ進むことを決めました。そして、釜山にある美大に進学し韓国画を専攻していた頃、日本画を知りました。実際、韓国と日本との美術交流が盛んではなかったので、当時、私は実物の日本画作品を見たことがありませんでした。でもある時、個人輸入の日本画大家の画集を見て、今までに見たことのない発色の美しさに驚き、日本画の魅力に強く惹きつけられました。それが、日本留学を決意したきっかけです。大学卒業後、二年間の兵役を終えて東京藝大大学院に入学しました。 日本画材についてどう思いますか?
日本画に惹かれる一番の理由は、岩絵の具の魅力です。絵の具には、独特な質感と存在感があります。洋画ではなかなか表現できない表面の美しさと気品があります。岩絵の具は岩石から造られるので、表面がきらきらと光り、品格のある雰囲気が出せます。自分の世界を表現する以前に、まずこの難しい岩絵の具を使いこなすという「技術」が日本画のとても大事なベースであり、出発点でもあります。その職人的な気質や忍耐力が重視されることが日本画の特徴だと思います。作品について教え下さい。
植物や生物・人物を中心に「生命を持った生き物」描いていますが、特に人物は生命に「魂」の宿ったものだと考えております。私はそのような魂あるものを描きたいと思っています。人物画ではよく韓国に住む姪をモチーフに描いています。6年前からですが、韓国に帰国するたびにスケッチを重ね、日本で制作しています。人物モチーフを自分の空想世界の中に収めシュールな構成をしていきたいです。
これからどのような形で活躍していきたいですか?
日本でしっかりと画家としての存在感を明確にしていきたいです。日本での画業を確立してから母国・韓国でも作品を発表したいです。また将来的には欧米でも個展をしたいと思います。なんといっても私が惹かれた日本画の岩絵の具の素晴らしさを世界に広めたいという願いもあるからです。

ART BOX大賞展について
ART BOX大賞展は、新人アーティストの登竜門として意欲的なアーティストのサポートを目的とする公募展です。
次回 は'07.6.30応募締切 第16 回 結果
※月刊ギャラリーに紹介されました。

人物や静物を岩絵の具・金箔・墨の画材を使って表現した日本画(新作8点を含む24点)作品を二週間にわたり展示・販売いたします。作品一覧
無月の肖像 
海の中のシーンと人物をうまく一つの画面の中で組み合わせたシュールな世界を構成しています。海と人間のつながりも感じさせてくれるイメージです。

椿 I 
岩絵の具に加え、墨と箔を使った作品です。太陽が沈みかかって、月が出てくる時間を表現しました。

顔 II 
これまで女性ばかりを描いていたので、男性のポートレイトを描いてみました。描きたくなるような「顔」を見つけるのはなかなか難しいものでした…。

韓国出身の許南哲さんは日本人以上に、日本画の本質や奥深さを理解し、その素晴らしさを世に知らせたいという情熱があるようです。作品はどれも、独特の構図と色彩により構成され、配置された人物や花のモチーフには不思議な存在感が放たれているように感じられました。また、穏やかで、紳士的な物腰である許さんの人間性も大変魅力的でした。今後の日本でのご活躍を期待しております。

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